人生はエゴの思いどおり?~エゴフィルター①~

フィルター

こんにちは。
前回のエゴの野望その⑥ 何もしたくない。そしてプライドだけ高くなるでは、エゴがだらしなく何もしないでいて、プライドを高くしていって戻ることができないっていうお話をしました。

今回からは、エゴと上手につきあって、幸せになるためにはどうしたら良いかをお話ししていきます。
エゴを制御できれば、けっこうな割合で人生が生きづらくなくなります。
今日は誰もが持っている(と思われる)エゴフィルターについてです。
ちょっと長くなってしまったので、2回に分けてお送りします。
 

・エゴのおしゃべり映画シュミレーション
・エゴは事あるごとに判断してレッテルを貼った映画をあなたに見せている
・あなたに入ってきた情報は全部、エゴのフィルターを通して見ている~エゴフィルター~

エゴのおしゃべり映画シュミレーション

エゴの映画については、エゴの生態その① 頭の中でずっとおしゃべりで、詳しくお話ししました。
エゴっていつもあなたに映画を見せています。
いつもです。
そしてその映画は、めまぐるしい速さと量の多さで作られています。

あなたが同僚と何気ない会話をしている時のシュミレーションをしてみます。
例えば、あなたの同僚のAさんがあなた(Y)に話しかけてきました。
「ねえYさん、この前Bくんは人事課に呼ばれたらしいよ。」と言われたとしますね。

するとあなたのエゴはこの一文を聞いただけで大忙しです。
エゴはあなたが思い浮かべる言葉ひとつひとつにイメージを見せてきます。
オレンジ色は、あなたのエゴの反応です。

「ねえYさん、」・・・「なんだなんだ?いつもAさんはぶっきらぼうなのに、今日は優しいな。何か下心でもあるのか?何か悪だくみでも考えているんだろうか。いつもAさんは何を考えているからわからないから苦手なんだ。今日の話も面倒な話ではないといいけどな。でも今日の口調は優しいから問題ないかもしれない。まさか俺が何か文句を言われることはないだろう。最近俺はAさんと関わる仕事をしていないからな。…。」

「この前B」・・・「Bくんは偉そうでいけ好かないんだ。Bくんは最近上司にこびている姿が目撃されているから同期入社の中ではあざとく出世していく人間だ。でも偉そうだからどうせ同僚からは好かれない。でもそのあざとさに乗ってBくんと仲良くしておけば俺にもおこぼれがあるかもしれないなあ。これは仲良くすべきか、付き合わないべきか。でもやっぱりあざといヤツとつるんでるのを見られるのも俺のプライドが許さないあ。…。」

「くんは」・・・「AさんがBくんを『くん付け』で呼ぶということは、AさんもBくんのことをいけ好かないヤツだと思っているに違いない。AさんとはBくんの悪口を言いあえるかもしれない。今日もうまくいけば悪口大会できるかもしれないなあ。それは面白そうだ。もしかしたらAさんは普段はぶっきらぼうだけど、俺と仲良くしたいって思ってるんじゃないのか?自分からは嫌だけど、Aさんのほうから来るんなら仲良くしてあげてもいいかもしれない。…。」

「人事課に」・・・「俺は人事課のせいでこんな畑違いなところに転属させられたんだ。人事課は権威があるし、文句を言ったらもっとひどいところに転属させられるかもしれないから大人しくしておく方がいいかもしれない。それにしても人事課には腹が立つなあ。今の俺は、自分の力も生かせず、飼い殺し状態じゃないか!これは人事課の責任だぞ。会社全体の利益の損失にもつながっている。それは一大事だぞ!誰か人事課に何か言ってくれないかなあ。暗くふるまって、周りの人に心配してもらう作戦にするか?何でもいいから職場変わりたいよ~。…。」

「呼ばれた」・・・「え~!なんでそれも俺の天敵の人事課に呼ばれるんだ?Bくんは人事課とも仲良くやれているっていうのか?やっぱりBくんは上司に自分を売り込んでいるから、栄転の話でも出ているに違いない。うらやましすぎるぅ~!Aさんがうまく乗ってきたら、AさんにBくんの悪口を言いふらしてもらおうか?自分がやるのは嫌だけど。あ~なんかBくんの足を引っぱる方法ってないのかなあ。だれか考えてくれよ~。…。」

「らしいよ。」・・・「らしいよってことは誰かから聞いたはなしかな?誰から聞いたんだろう。その誰かもBくんのこといけ好かないと思っているんだろうか?そうじゃないとそんなこと言いふらしたりしないもんな。ということは俺のほうが味方が多いってことじゃないか。やっぱり俺らのほうが正しいんだな。俺はよく仕事もできるし、優しいし。もっと俺は評価されていいと思うんだけどなあ。でも人事課はBくんのことを気に入ってるんだろ?じゃあ俺は無理じゃないか。…。」

ここまでエゴの話を全部真剣に読んでくださったあなた。
根気強いですね~。

エゴは事あるごとに判断してレッテルを貼った映画をあなたに見せている

エゴはこうやってたった一文のあいだにも、ものすごい量の映画を、おどろくほどの速さで作ってあなたの頭の中で流し続けています。
Bくんはもしかしたら人事課に呼ばれて、怒られたかもしれないし、何のことはない「住宅手当」とかの話だったかもしれません。
でもエゴはたったこれだけのことに、壮大な量の映画をすぐに作り上げます。

そして、この映画は野性の(本当の)あなたの思考ではありません。
この映画には、同じ言葉を使ってんのになぜかかみ合わない人っているよねでお伝えした、すでに言葉についているイメージもありますし、とっさにエゴが作った映画の内容でもあります。

言葉についているイメージは、一旦ついているイメージを、意識して書き換えることができます。
でもふつう、そんな経験はないと思います。
最初につけた言葉のイメージはエゴの作ったものですから、意識して言葉のイメージを考えたことのない方は、言葉のイメージって全部、エゴが作ったものということになります。

もちろんその後につづく映画もエゴが作ったものですね。
ということは、あなたの頭にわくイメージって、
「全部エゴが作ったもので占められている。」
いうことになります。

ビックリしました?
(しなかった?しなくても大丈夫ですよ。)

あなたに入ってきた情報は全部、エゴのフィルターを通して見ている~エゴフィルター~

あなたは起きている時、常に何かの情報の中にいます。
人間は、目や耳の五感を通して、外からの刺激をつねに取り込んでいます。

外からの刺激を取り込むとき、いつもエゴはフル活動しています。
朝起きて、天気を見るなり「悪い天気」とエゴが評価、
頭痛がして「今日はつらい日」とまたエゴが評価。
そしてエゴの映画を見て、つらい日々を想像します。

朝ご飯を食べながら、妻(夫)を見て「ブサイク(まれにきれい)だなあ。」とエゴが評価。
そしてエゴの映画を見て、腹を立てる(まれに感動する)。

近所の人を見て、「あの人付き合いづらくて嫌いだなあ。ゼッタイ悪いことしてる雰囲気だなあ。」とエゴは評価。
そしてエゴの映画を見て、付き合いづらい人たちを再確認します。

こんな風に、あなたは常にエゴの思考の中で生きているわけです。
また、エゴの思考は速いですから、いつもあなたより先に映画を流します。
あなたは、エゴが先に判断したものを、後から見るようになります。
要は、「エゴの妄想」というフィルターの奥から世界を見ているんです。

これを、「エゴフィルター」と呼んでいます。

ちょうどあなたが車に乗っていて、フロントガラスに「エゴの妄想」という曇りがある奥から、青空をながめるようなものでしょうか。
すでにエゴのフィルターを通り、エゴの独断と偏見が入りまくった情報を、あなたは事実として理解しています。
でも本当は事実ではなく、エゴの妄想の色がついたものです。

天気が雨だからと言って悪い日になるとは限らないのに、悪いと評価してしまった情報を受けとります。
妻(夫)がブサイク(きれい)かは好みの問題なのに、もうエゴが評価してしまった妻(夫)をあなたは見ているんです。
ましてや他人が付き合いづらいかなんて、あなたには関係なく、そのご近所さんが嫌われるだけのことです。
それに、あなたは嫌いかもしれませんが、その人が好きな人もいるんです。
よく、ビックリするような人が結婚してたりして、戸惑うこともありますよね。

今までのエゴの生態シリーズでお伝えしてきたように、エゴっていつもカン違いしてます。
あなたが取り込む情報は、エゴフィルターを通ってからの色のついた情報ですから、あなたはいつもカン違いした事実を見ているっていうことになります。

時が経つにつれエゴの映画のせいで、思考することと事実がだんだん合わなくなってきて、ズレていってしまいます。
だからエゴの強い人は、苦しいし、生きづらいんです。

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ちょっと長くなってしまったので、今日は終わりにしますね
次回の人生はエゴの思いどおり?~エゴフィルター②~では、エゴフィルターの内容とコントロールのしかたについてお話しします。
今日も長い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。

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