上下関係は人間の最高の発明?だから本気にしないでよ

上下関係はいつでも人間関係につきものです。
子どもの頃は力が強い子やわがままな子が「上」になります。
大きくなってくると、先輩が「上」になって、年功序列を覚えます。

大人になって仕事をするとき、ほとんどの組織で上下関係があります。
上司の命令に、部下が従う関係です。
上下関係の中では、パワハラを受けたりなど、つらい立場になることもあります。
そこで今日は、上下関係について知っておくと「生きづらい」から楽になるよっていうお話をします。
 

①上下関係は、仕事がスムーズに運ぶ最高の発明?
②年功序列はわかりやすい。
③年齢が上がるほど楽になる社会システム。
④そこでカン違いするヤツが出てくる。

①上下関係は、仕事がスムーズに運ぶ、最高の発明?

上下関係があると、組織の命令形態がとてもスムーズになります。

上下関係が全くない例で、シュミレーションしてみましょう。
ある組織に、40代のAさん、Bさん、Cさん、20代のアルファさん、ベータさん、シータさんがいるとします。
当然40代のAさん、Bさん、Cさんは経験がありますから、20代の3人よりは良く仕事ができます。
さて、この組織で3つの事業を行うことになりました。

この組織の中では、
・AさんはBさんが苦手です。
・Bさんはベータさんをよくできると思っています。
・Cさんはアルファさん以外と仕事がしたいです。
・アルファさんはCさんを尊敬しています。
・ベータさんはAさんを尊敬しています。
・シータさんはみんなをバカにしています。

こんな人間関係があります。

3つの事業を行うので、2人ずつ3組に分けて担当しようと思います。
でも20代の人同士が組んでしまうと仕事が前に進まないので、20代と40代のペアを3組作ることになりました。
ここまで決めるのに、30分かかりました。

そしてそのあと、モメモメです。
Bさんはベータさんと組みたいけど、ベータさんはAさんに教えてもらいたいです。
Aさんはベータさんに教えてもいいけど、苦手なBさんがベータさんと組みたいです。
Bさんがやる気マンマンですから、Aさんがそこに出ていくとケンカになります。
Aさんはケンカまでしたくありません。
そして、アルファさんはCさんに教えてもらいたいですが、Cさんは別の人と組みたいです。

そんなにモメるとやる気や勢いがある方が勝ちます。
ここで一番やる気はBさんです。
そうすると、Bさんがベータさんと組み、ベータさんは想いがかないません。
あとは全員想いがかなわないので、せめてアルファさんをCさんと組ませてあげることになります。
そして、あまった2人、Aさんとシータさんが組むことになりました。

結局この話し合いだけで、2時間もかかってしまいました。

そしてこんな決め方では、仕事になっても、お互いが合いません。
Bさんはベータさんがやる気がないと言ってなげきます。
Cさんは、アルファさんにあまり教えません。
そして、Aさんとシータさんは、あまりものペアだとわかっているので、お互いが合わせようとしません。

こんなんじゃあ、仕事になりませんね。

だから人間は、上下関係を作ったんです。
人間関係や好き嫌いは関係なく、上司が命令して部下が従えば、仕事がスムーズにいきます。
A係長の部下にアルファさん、B係長の部下にベータさん、C係長の部下にシータさんというように、人事が決めるようにすれば、変な人間関係の溝もできませんから。

②年功序列はわかりやすい。

年功序列は多くの組織で採用されている制度です。

仕事していて、何もわかっていない上司に命令されて嫌な思いをしたこと、あなたにもあるんじゃないでしょうか?
間違っているのがわかっていても、上司の命令に逆らえない時があります。
実力のない上司ほど、いばったりするので厄介ですよね。
年功序列なんてやめてしまえばいいのにって、私も若いころ、よく思ってました。

でも何年も働いて、私も上司になってみてやっとわかりました。
年功序列って、誰にでもわかりやすい、とても理にかなった方法なんです。

実力主義がいいように思いますが、実力って数字で測れないことも多いです。
営業成績などならよくわかりますが、だからといって成績トップの人がいい上司になれるかどうかはわからないです。
成績が超いいからといって、教えるのが下手な人もいますし、傲慢な人もいますよね。

実力があって、人間性も素晴らしいっていう人は、見てもわからないんです。
(時々そんな人いますね。どれをとっても素晴らしく見える人。)
例外はあれ、上司になるにふさわしい人を見つけるのはとても難しいです。

そこで、年功序列の登場です。

年齢ってみんながひとつずつ持っている数字ですから、並べるのがとても簡単ですね。
間違いようがありません。

いい上司になれる人を見極めるのはとても難しいですから、そこはある程度簡単にしておかないと、組織の悩みが増えてしまいます。
なので、いろいろな組織が、年功序列の制度を採用しているわけです。

③年齢が上がるほど楽になる社会システム。

日本ではほとんどの組織に上下関係があり、年功序列制度が多いです。
年功序列では、年齢が上がれば上がるほど、給料が増えていきます。
実務は減っていくのに、給料は上がります。
昔からずっとそうですが、なくならないですよね。

年功序列のシステムは、子どものころから教え込まれます。
学校や親は子どもに、
「目上の人を敬いなさい。」
と教えます。
言われた子どもは、目上の人を敬います。

その上、高齢者はお金を持っているのに医療費が安くなったりしますし、働いていないのに年金がもらえます。
日本では仕事だけでなく、社会全体のシステムが、年功序列なんです。

それは、変えられるものではありません。
大人が子どもに教える図式はずっと変わりませんから、若い者が高齢者を支える図式も変わることはありません。
大人は子どもに上下関係をすり込んでいきます。
そして何代もその思想は続いていくんです。

目下の者が、金銭的にも精神的にも、目上に尽くすという社会構造は変わりません。

④ そこでカン違いするヤツが出てくる。

ここで私は、上下関係や年功序列の制度が悪いと言っているわけではありません。
目上の人を敬うことも悪いことではありません。

悪いのは、上下関係を盾に、カン違いしてしまうヤツがいるということです。

例えば、
・年齢が上だからといって、いばるヤツ。
・部下にはなんでも言いつけていいと思っているヤツ。
・上司になったらチヤホヤしてもらえると思っているヤツ。
・上の組織だからといって、下の組織の人に暴言を吐いてもいいと思っているヤツ。
・上司にこびを売って、部下には冷たく当たるヤツ。
・上司に言われたら、なんでも従わないといけないと思っているヤツ。

挙げていくとキリがないのですが、このカン違いがいけません。

上下関係は、仕事をスムーズにするために、人間が作ったシステムです。
年齢が上だから、人間性が高いとか、物事をよく知っているというわけではないんです。
反対に、部下だからって、もう時代は変わっているのに、昔のやり方を押し付けられなくていいんです。
いばっている上司に、盲目的に従う必要はないんです。

仕事をスムーズにすること以外は、放っておきましょう。
ましてや、プライベートな自分の時間まで、犠牲にする必要はありません。

なので、上下関係を苦に、悩む必要はないんです。
あなたが悩んでいるのは、上下関係ではありません。
本当の原因は、ただの人間関係です。
こうやってスッキリと考えれば、対策も簡単になります。

あなたの悩みは、上下関係ではなく、相手の性格が悪いか、あなたの被害妄想です。
なのでどちらかを改善すれば、悩みはすごく少なくなります。

※ちなみに相手の性格を、あなたには変えることができないので、相手の性格が悪い場合、仕事のこと以外は口をきかないとか距離を置くとか、できるだけ離れることをおすすめします。

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